先日、崑劇(こんげき)の舞台を観た。
崑劇は中国の伝統演劇で、京劇よりも古く
およそ600年の歴史があるらしい。
ユネスコの無形文化遺産に認定されている。

私が観たのは
「孽海記・下山」(げつかいき・げざん)
  若い僧が修行の辛さに耐え切れず山の寺から
  逃げ出すくだりをユーモラスに演じたもの。

「石秀探荘」(せきしゅうたんそう)
  『水滸伝』の一節。
  演劇性、歌と踊り、立ち回りと盛り沢山な舞台。

「長生殿・小宴」(ちょうせいでん・しょうえん)
  玄宗皇帝と楊貴妃が御苑で秋の景色を楽しみながら
  お酒を酌み交わすシーン。
  楊貴妃が李白の詩を謡い舞い、皇帝は喜ぶ。
  宮廷官女達も登場し、衣装の艶やかさと動きの優雅さが美しい。

中国古典演劇を観たのが初めてだったのでいろいろ珍しかったが
楽器、衣装や仕草が印象深かった。
絵画では見たことがある長い袖を事も無げに扱って
楊貴妃の細く美しい手が現れたり袖に隠れたり。
また、楊貴妃の優雅にリズミカルな歩きはちょっと忘れられない。

後で資料を読むと、崑劇の脚本は言葉遣いが上品で美しいとある。
残念ながら今回の舞台では言葉は全くわからなかった。
舞台端に、プロジェクターで翻訳文が表示されていたので
大まかな意味は理解できたが音として全く聞き取れなかった。
現代中国語も知らないから無理な話ではあるが
ちょっと残念。